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2018年度農学部ガイドはこちらからご覧ください 農学部 | 明治大学

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(1)

農学とは「人類の生命の永続性」を追究する学問です。人間を

生き永らえさせるためには、食料となる植物や動物をいかに効率

的に増産するかが、最も重要な課題となります。とはいえ、研究

の対象は食料だけではありません。農学という学問は裾野が非

常に広く、私たちの衣食住すべてと密接につながっています。

たとえば、綿や麻などの自然素材を使った衣服、木造の住宅や

家具、微生物を利用した医薬品・健康補助食品など。身の回り

をざっと見渡してみても、

「農」が作り出した資源が私たちの文化

的な暮らしを支えているのが分かるはずです。家電や自動車、パ

ソコンなどの工業製品も、人間の生活を支えているという点では

同じですが、農学と工学とでは扱う対象が異なります。工学が主

に「無機物」を使って何かを造り出す学問なのに対し、農学の研

究対象は「有機物」、つまり生き物です。「造る」のではなく「育て

る」を学びのテーマとしているのが、農学ならではの特長といって

いいでしょう。

 もともとは人間が生き延びるための学問として誕生した農学で

すが、近年は、環境保護、生物多様性の保存などの諸問題も農学

が取り組むべき新たな分野となっています。現在の地球では、温

暖化現象や、野生動植物の乱獲、都市開発などにより、生態系

のバランスが崩れ始めています。動物や植物を育てていくために

は、生き物に目を向けるだけでなく、大気や水、土壌などの地球

環境にも注目する必要があります。つまり、地球環境や生物多

様性の諸問題を常に念頭におきながら、すべての命を次世代につ

なげていくことが、

21

世紀の農学に課せられた重要な役割となっ

次の世代に

をつなげていくのが、私たちの 役目

学部長メッセージ

01 School ofAgriculture 仕上サイズ

データ 登録 297 210 左アキ

297 210 左 天地 左右 アキ

2018_meiji_no_01_54_sai_0529-3.indd 1 2017/06/14 6:53

てきているのです。

 明治大学の農学部では、現在、

「食料・環境・生命」の

3

つを

キーワードに教育・研究活動を展開していますが、すべての学び

は、命を育み、尊ぶこと、すなわち地球や人類の未来につながっ

ていきます。何らかの形で社会や人類に貢献したいという意識を

もつ若者にとっては、学びがいのある学部といっていいでしょう。

個人的には、農学を志す若者には「好奇心」

「向上心」

「功名心」の

3

つの

K

が必要だと考えています。地球上のさまざまな事象に興

味をもち、問題解決に向かって努力する姿勢ももちろん大切です

が、

「どうせやるからにはノーベル賞を取ってやろう!」といった

積極性や功名心ももっていてほしいのです。来年度も熱いエネ

ルギーをもった若者たちとの出会いを期待しています。

次の世代に

をつなげていくのが、私たちの

役目。

C O N T E N T S

学部長メッセージ

0 1

農学部概要

0 3

農学部の特色

個を育てる農学部の学び

 ①

大学の付属農場で行う農場実習

0 5

 ②

現場を通じて理解を深める

  

多数の実験授業

0 7

 ③

これからの農業のあり方を探る

  

少人数ゼミや実習授業

0 9

農学部のカリキュラムと

4

年間の流れ

1 1

学科紹介

 ■農学科

1 3

 ■農芸化学科

1 9

 ■生命科学科

2 5

 ■食料環境政策学科

3 1

総合科目

3 7

生田キャンパス

4 0

研究施設・設備

4 1

明治大学黒川農場

4 3

国際交流

4 5

大学院

農学研究科

4 7

サポート体制

5 0

就職支援・資格取得

5 1

入試情報

5 2

1952年茨城県出身。1975年東京大学農

学部卒業、1980年東京大学大学院農学

研究科畜産学専攻博士課程修了。農学 博士。京都大学医学部助手、講師を経て、

1990年より明治大学農学部講師、助教

授、教授。1986∼88年米国カリフォルニ

ア大学サンタクルツ校客員研究員。専門 研究分野は、応用動物学、分子内分泌 学、生体機構学。近年は、プロラクチンと いうホルモンに関する研究を続けてい る。著書に「明解哺乳類の生理学[体液]」 (共著)、「ホルモンの分子生物学VOL.2」

(共著)など。

農学部長

針谷

敏夫

(はりがや としお )

※登場する人物の在籍年次や役職等は、取材時点のものです。

「個」はあなた自身と、あなたという器の 中身で形作られるもの。

の中には、あなたというキャンパス、 そしてあなたという器を強くしてくれる 秘密が隠されています。

明治大学農学部で、世界で活躍できる あなたの「個」を育ててみませんか?

02 MEIJI UNIVERSITY

仕上サイズ データ 登録

297 210 左アキ

297 210 左

天地 左右 アキ

DIP制作3課 2W

明治大学 学部ガイド2018 農学

R1=54 

製版者

訂正回数

色 数

4

製 版 課

渡辺

1

12587028

0021

渡辺

1

dma212_vol-4

CS6

畠山

2

dma212_vol-4

(2)

 明治大学農学部は、

1946

年(昭和

21

年)に前身の明治農業専

門学校が設立されて以来、時代と社会の要請に応じて改組・拡

充を進めてきました。

1949

年新制大学発足時に農学科と農業

経済学科の

2

学科を設置し、

1953

年には農産製造学科(

1968

農芸化学科に改称)を増設。さらに

2000

年、生命科学科を新設

して現行の

4

学科体制となり、

2008

年、農業経済学科を食料環

境政策学科へと改称しました。

 農学部では食料・環境・生命をキーワードに、自然と人間社

会の調和を図り、生命を理解し、地球的な食料・環境問題の解決

に貢献できる基礎力と応用・発展性のある人材の育成を目的と

した教育と研究を行っています。また、自然科学系教員と社会・

人文科学系教員の協力のもと、文理融合型の教養教育と専門教

育を実施する体制を整えているのも本学部の特長です。

4

つの学

科は独自性を保ちながら有機的関連をもってカリキュラムを編

成しており、専門分野のみでなく、さまざまな分野を学部内で学

ぶことができます。

 生田キャンパス内の最先端の研究機器と実験圃場、

2012

4

月にオープンした川崎市黒川地区の明治大学黒川農場など、実

験・実習を行う施設も充実しています。

明治大学農学部の歩み

農学部概要

食料・環境・生命をキーワードに

社会に貢献できる人材を育成する学部

農 学 部 の

3

つ の キ ーワ ード

食 料

人は多様な生物を「食べる」ことによって生きて

います。さまざまな環境で健全な作物を効率よ

く生産すること、優良な性質を受け継いだ健康な

家畜を育てること、発酵等を利用して食品を加工

することは、人類が未来にわたって生存するため

の必須条件です。生産者の生活を支え、安全な

食料を効率的に流通させることも大変重要です。

環 境

生物は周囲の環境との関わりによって生きていま

す。水と光は生命の源ですが、多すぎても少なす

ぎても生物は育ちません。地球規模の気候変動

や災害は、人に新たな対応を迫っています。環

境ストレスに耐える作物、環境に負荷をかけない

循環型の社会、植物や微生物を利用した環境改

善や快適な空間の創成が求められています。

生 命

人は

DNA

やタンパク質などの分子レベルで生命

を理解し始めました。食と環境の問題解決には、

生物がいかに生きているか、体の中で何が起きて

いるか、環境や他の生物とどう関わっているかを

知ることが必要です。さらに生命を巡る地域や

国際社会の動きを知ることも大切です。生命の

理解は、人の健康維持や医療にも貢献します。

03 SAgriculture

4

つの特色で

全人教育

を推進

明 治 大 学 農 学 部 の 強 み

 農学研究科は、

1959

年の農産製造学専攻の設置とともに生田

キャンパスに発足しました。

1978

年の機構改革にともなって、

農産製造学専攻を農芸化学専攻に改称し、新たに農学専攻・

農業経済学専攻を設置しました。さらに

2003

年に生命科学専

攻の設置により現在の

4

専攻制となりました。各専攻には、博士

前期課程・博士後期課程が設置され、研究活動に邁進してい

ます(くわしい情報は「明治大学 大学院ガイドブック」をご覧く

ださい)。

大学院

農学研究科の歩み

Agricultural Chemistry Program

農芸化学専攻

Agricultural Economics Program

農業経済学専攻

Agriculture Program

農学専攻

Life Sciences Program

生命科学専攻

明治大学大学院

農学研究科

( 博士前期課程・博士後期課程 )

Graduate School of Agriculture

Department of Agriculture

農学科

Department of Life Sciences

生命科学科

Department of Agricultural Chemistry

農芸化学科

Department of Agri-food and Environmental Policy

食料環境政策学科

School of Agriculture

明治大学農学部

1

2

年次は、農学全般を幅広く学ぶことができるように

基礎科目と総合科目を並列し、多数の実験・実習を設置。

基礎をしっかり学んだ後に段階的に専門性を高められる

ように科目を配置しています。

詳細は

P.07

現場を通じて理解を深める

多数の実習・実験

Point

1

「実地を重視し、実地を通じて理解を深め、研究をすすめ

る」という農学の基本的性格を具体的に展開・経験でき

るように、全学科共通基礎科目として

1

年次に明治大学

黒川農場における農場実習が設置されています。

詳細は

P.05

大学付属の黒川農場で行う

各科共通の農場実習

Point

2

3

年次からは、専門とする研究分野に関係の深い科目を中

心に、文献調査や特別研究など、ゼミ・研究室に関わる

科目や活動が増えてくるため、

学生の学びへの主体性・

積極性が重視されます。

3

年次から始まる卒論関係科目

文献調査・特別研究

Point

3

バイオサイエンスをはじめとする科学・技術の革新を常

にふまえ、最先端の農学研究に要求される高度な研究機

器類や施設を多数設置し、研究体制の充実を図ってい

ます。

詳細は

P.40

最新鋭の研究施設と設備

高度な先端研究

Point

4

(3)

生産現場を体験することで

農を学ぶ意味が

おのずとわかってくる

個を育てる農学部の学び①

Class Report

PROFILE

1984年名古屋大学農学部卒業。1990年同大学院農学研究科修了。山口大学農学 部助手、文部省在外研究員(オレゴン州立大学)、広島県立大学生物資源学部・生 命環境学部教授等を経て、2006年より現職。専門はアグリサイエンス。

 農学部全学科共通の科目として

1

年生を対象に開講されてい

るのが、黒川農場で行われる「農場実習」です。入学して間もな

い学生たちの多くは、まだ実体験としての農業を知りません。そ

んな学生たちに、すべての農学のベースとなる「生産現場」を

知ってもらうために設置されているのが、この授業です。

 畑に蒔いた小さな種は、やがて花を咲かせて実を結びます。一

見、当たり前のことのように思えるかも知れませんが、実際にそ

れを体験してみることで、新たな発見や感動が生まれます。手を

かければかけるほど、作物はそれに応えて成長していくことがわ

かってくるし、自ら汗を流しながら作物を育てることで、普段な

にげなく食べていた野菜や穀物を生産するのに、どれだけ多くの

労力や時間がかかっているのかも実感できるようになります。教

科書や文献だけでは絶対に知ることのできないリアルな学びを体

験できるのが、農場実習の魅力といっていいでしょう。

 明治大学農学部では、かつては山梨と千葉に設置された

2

所の農場で夏季短期集中型の農場実習(

2

3

日)を実施してい

ましたが、

「それだけでは本当の生産現場を体験したことにはな

らない」という思いから、

2012

年度に川崎市内に黒川農場を開

設。現在は年間を通じての農場実習が可能となっています。

 実習は教員だけでなく、農場職員、現場経験をもつ嘱託スタッ

フたちの協力のもと行われるため、農作業に不慣れな学生たちも

安心です。最初は泥だらけになることに抵抗を感じていた学生も

すぐに作業に夢中になり、徐々に農業のおもしろさに魅き込まれ

ていきます。選んだ学科によって環境、食料、生命と専門分野に

違いはあるものの、農学すべての基礎となるのは「命を育む」とい

う意識です。現場でそれを身をもって体験することで、農学を学

ぶ目的や意味がおのずと理解できるようになっていきます。

生産現場を知ることが

農学を学ぶスタート地点となる

MESSAGE

玉置

雅彦

教授

 畑で作物を実際に育ててみると「せっかくここまで育ったのだから、

なんとか花を咲かせて、実をつけるまで面倒を見てあげたい」という気持

ちが自然に生まれてきます。研究や学習も同じで、途中で投げ出してし

まっては、そこからは何も収穫できません。何事に対しても「諦めること

なく、最後までやり遂げる熱意」が大切なのです。大学という畑でどん

な花を咲かせるかは、あなたの努力次第です。

農学部の特色

明治大学で育ててほしい 個 とは?

農学部では、

9割以上の学生が

1

年次に「農場実習」を体験します。

自らの手で作物を育てるなかで、学生たちは生命を育むことの楽しさ、

難しさに気づき、農学を学ぶ本当の意味を知ることになります。

黒川農場

農場実習

05 Agriculture

農場実習では単に農作業を体験するだけではなく、担当教員の指導のもと、作物ごとの適切な栽培方法や、里山を フィールドに自然環境の重要性などについても学んでいきます。

12月に大根の収穫作業を行う学生たち。農場実習は全学科必

修ではありませんが、9割以上の学生が履修しています。

 農場実習の授業は、川崎市麻生区に

2012

年、新しく開場した「明治大学

黒川農場」で行われます。生田キャンパスからも近いため、学生たちは種蒔

きから収穫まで、農作業の工程を一年を通して体験できます。また、

「環境・

自然・地域との共生」をコンセプトに作られた農場内には、露地圃場のほか、

温室、人工光・閉鎖型苗生産システム、加工実習棟、里山など数多くの設備

・施設があり、最先端技術を駆使した農業生産から、有機農法の実践、環境

保全への取り組みまで、さまざまな実習が可能となっています。黒川農場で

学生や農場スタッフが生産した野菜や加工品は、学内販売も行っており、生

田・駿河台・和泉・中野の各キャンパスで購入できます。

最先端農場が

2012

年に開場

COLUMN

黒川農場で学ぶ

今後につながる学びがそこにある!

黒川農場での実践的な経験

 農場実習のなかには首都圏出身の私に

とっての新しい発見が数多くありました。

初夏に脇芽かきをしたときに、トマトは種

子だけでなく脇芽を使って増やせることを

知った私は、挿し木で増やそうと試みまし

た。しかし理論上は可能でも、うまくいか

ず、トマトは実をつけないまま成長してし

まいました。結果的には失敗に終わったも

のの、この経験によって農業の難しさと奥

深さを改めて実 感できて、とてもために

なったと思っています。収穫した野菜をみ

んなで調理し食べたことは一生の思い出で

す。実習では先生方が農作業はもちろん、

作物の背景知識をわかりやすく教えてくれ

るので、今まで農業に触れる機会がなかっ

た学生も安心して学べます。理論だけに留

まらない実践的な学びは、今後の研究にも

大いに役に立つことになるはずです。

STUDENT

VOICE

食料環境政策学科

1年

樋口

神奈川県私立 関東学院六浦 高等学校卒業

06

(4)

将来進むべき道を選択する際の

きっかけともなる

1

2

年次の実験・実習授業

個を育てる農学部の学び②

Class Report

PROFILE

1994年佐賀大学農学部卒業、1999年鹿児島大学大学院連合農学研究科博士課程 修了。佐賀県農業技術防除センター技師、秋田県農業試験場研究員等を経て、2007 年より明治大学専任講師、2014年より現職。専門分野は昆虫生理学、害虫制御学。

MESSAGE

糸山

准教授

 大学生になると、何を専門に学ぶべきか、将来どんな職業を目指すべ

きかといった、さまざまな選択肢に直面する機会が増えてきます。そん

な時に重要になるのが心の自立です。自分が何をしたいのか、なぜここ

にいるのかを絶えず自分に問いかけて、すべてを決めるのは自分だとい

う意識を持ってください。自分で選んだ道であれば、いくら辛くても諦

めずに頑張れるし、それは未来を切り開く大きな力ともなるはずです。

農学部の特色

明治大学で育ててほしい 個 とは?

 農学部の

1

2

年次のカリキュラムには、農学全般の基礎を幅

広く学べる「実験・実習授業」が多く導入されています。農学科

1

年生を対象に開講されている「農学基礎実験」もそのひとつ

です。農学科では

1

2

年次で総合的な基礎力を身につけ、

3

4

年次に、それぞれが興味を持った専門分野の研究を行うことにな

りますが、どんな分野に進んだとしても必要となる、基礎的な実

験・調査の方法や、データの処理方法・レポートの書き方につい

て学べるのがこの授業です。具体的には「顕微鏡を用いた観察と

計測」

「試薬の調製」

「無菌操作」

「電気泳動」といった基礎実験の

ほか、

「観察とスケッチ」

「野外調査」など、野外実習も授業には

組み込まれていて、さまざまな実験や実習のなかから、農学科の

全容を把握できる内容となっています。

 本学部に入学してくる学生の多くは、もともとは大きな夢や志

を抱いて進学を決意したはずですが、受験勉強を続けるうちに大

学合格自体が目的化し、入学直後は学びのモチベーションが下

がってしまっている人も少なくありません。この授業は、そんな

学生たちに「自分が本当にやりたかったこと、学びたかったこと

は何だったのか」を再認識してもらう役目も担っています。

 大学は高校時代とは異なり、与えられた課題をこなしていれば

それでいいというものではありません。自分から主体的に学ぼう

という姿勢がなければ、何も身につかないまま

4

年間が過ぎ去っ

てしまいます。しかし、本当に自分がやりたいことを見つけて、

意志を持って動くことで、実りの多い時間を過ごすことができる

はずです。「農学基礎実験」は必修科目ではありませんが、そう

した大学における学びの本質をすべての学生に知って欲しいとい

う想いから、大学側では全員履修を薦めていて、農学科のほとん

どの学生が履修しています。

これから学ぶ学問を俯瞰的に見渡し、自分の

興味のある分野を再認識するための実験授業

実学を重視し、現場を通じて理解を深めることを目的とした

実験・実習の授業が多いのも明治大学農学部の特長です。さまざまな実験を

体験する中で、自分の興味の対象、進むべき道がより明確になっていきます。

農学基礎実験

07 Agriculture

PICK UP

その他の注目授業

環境分析実験・

環境化学実験

実験の基礎を学びながら

農学に対するイメージを明確にしていく

1

年次の春学期に受けた授業のなかで、

特に印象に残っている授業のひとつが「農

学基礎実験」です。

2016

年度からスター

トしたこの授業では、これから農学に関わ

る実験・研究をしていくにあたって必要と

なる基礎知識や技術を学びます。私の母校

に指定されていたため、高校時代か

ら色々な実験を体験してきたつもりでした

が、大学で学び直すことで、自身のなかの

知識をより確固たるものにすることができ

ました。さらにこの授業は、農学科のさま

ざまな先生が持ち回りで担当するので「農

学」のなかにどのような分野があるのかを

知ることもできます。実験の知識や技術の

基礎を学びながら、自分の関心のある分野

を発見することで、より大学での勉強が楽

しくなるという点でも有意義な授業だった

と感じています。

STUDENT

VOICE

農学科では、農学の「農」の部分を学ぶ「農場実習」と、農学の「科学」の部分を学ぶ「農学基礎実験」を大学での学習 の入口に位置する一対の授業ととらえ、1年次に二つの授業を履修することを学生たちに薦めています。

濾過した空気を作業スペースに吹き付けることで無菌状態を 作り出すクリーンベンチに向かい「無菌操作」を学ぶ学生たち。

農学科1年

須藤

香月

東京都私立 玉川学園高等学校卒業

農芸化学科専任講師

加藤

雅彦

生命科学実験

 本科目では、環境を構成する水

圏、土壌圏、生物圏を対象として、

水圏の化学的性質、植物の生育反

応、土壌の環境保全機能などを学

習します。概要の講義を行った後、

分光光度計や原子吸光光度計など

を扱いながら実習を行います。幅広

い学問分野に触れることで環境の構

成要素を理解するとともに、環境保

全につながる新しい研究へと発展す

ることが期待されます。

生命科学科准教授

紀藤

圭治

 本学科では、動物・植物・微生

物を対象とし、分子レベルから個体

全体までさまざまな実験手法を学び

ます。グループ単位で実験を行いま

すが、主体的に実験に取り組み、そ

のプロセスや結果を自ら考察するこ

とで、実験手技や基本原理、実験を

進めるうえでの考え方を身につける

ことができます。授業で培われた素

養は、その後の研究室での活動に大

いに役立つことが期待されます。

08

(5)

文系でも少人数教育や

実習を重視する

食料環境政策学科のプログラム

個を育てる農学部の学び ③

Class Report

農学部の特色

 食料環境政策学科では、まず

1

年次春学期に、大学で学ぶ上

での基礎の基礎、いわば学問リテラシーを身につけることを目的

とした「基礎ゼミ」を実施します。続いて

2

年次秋学期には、各

教員の専門とする分野で、課題を発見・考察し、解決策を探るた

めに何をすべきかについて、能動的に学ぶ「プロジェクトゼミ」が

あります。緊密な指導と学生の積極的な参加が特長で、

3

年次か

らのゼミ活動に備えるものとして位置付けています。そして

3

4

年次には「リサーチゼミ・卒論ゼミ」に参加します(研究室に所

属)。活発なディスカッションの場を設けるとともに、

3

年次は研

究室単位でフィールドワーク実習等を行い、

4

年次には教員の指

導を受けながら、大学における学習の集大成としての卒業論文の

完成を目指します。一方、実習科目としては、

1

年次に黒川農場

での農場実習、

2

年次にはファームステイ実習を実施します。国

内の

10

カ所程度の研修地の中から

1

カ所を選び、農家の人々と

起居寝食を

1

週間ともにするファームステイ実習は、経営・家計・

生活を総合的に把握するのに役立つだけでなく、農村生活の実

情に触れ、経験を豊かにしてくれます。希望者は、さらに海外で

の実習「海外農業体験」

(主に中国の農業企業における研修)に

も参加可能です。

3

年次に入ると、研究室ごとに「フィールドワー

ク実習」として、実際に地域に赴いて調査を行います。この実習

は、調査方法を学び、対象地域の実情を知るとともに、データを

収集し分析する能力や問題解決に必要な応用力を身につけるこ

とを目的としています。さらにレポートにまとめることを通して、

表現能力の向上を図ります。積極的な学生は、加えて「インター

ンシップ」にも参加しています。インターンシップは、学生の自

主的な研修を単位化するものであり、いくつかの研修先について

は大学側からの斡旋も行っています。

少人数ゼミに加えて、農場実習、

ファームステイ実習など多彩な実習科目を用意

PROFILE

2002年明治大学農学部農業経済学科卒業。2004年東京大学大学院農学生命科 学研究科修士課程修了。2008年同博士課程修了。専門分野は農業経済学。

MESSAGE

中嶋

晋作

専任講師

 ファームステイ実習では

1

週間の間、生産農家のお宅に分宿して農作

業のお手伝いをします。そのなかで農業の大変さを身をもって体験し、

農家の方々と寝食を共にすることで、農村の生活を肌で感じることがで

きます。「美味しいご飯をいただいて太った」という学生もいれば、

「いっ

ぱい汗をかいて痩せた」という人もいます。研修後、たくましい顔つきに

変わった学生を見るのは教員としての喜びでもあります。

明治大学で育ててほしい 個 とは?

農学部には文系学科として食料環境政策学科が設置されていますが、

ここでも政策学科独自のファームステイ実習や、

他学科同様の農場実習など、現場での実習を重視しています。

また、少人数制のゼミが 充実しているのも食料環境政策学科の特徴です。

少人数ゼミと

多彩な実習科目

09 Agriculture

STUDENT

VOICE

PICK UP

注目授業

基礎ゼミ

ファームステイは、大学では学べないことを

体験しながら自分の視野を広げる大きなチャンス!

 私は

2

年次の

6

月下旬に、愛知県の田原

市でのファームステイに参加しました。農

家のお宅に

1

2

人に分かれて宿泊しなが

1

週間、農作業を手伝うことになったの

ですが、作業内容はそれぞれ異なっていて、

私がお邪魔したところは主に花卉栽培を生

業とする農家さんでした。

 農作業を実際に体験しながら、農業や農

村の現状や、これからの展望などを農家の

方にうかがうことで、机上では学べないこ

とを多く学べただけでなく、これからの人

生を生きていくうえで有益なお話をたくさ

ん聞くことができました。ファームステイ

は、講義のなかでは学べないことを学べ、自

分の視 野や考え方も広がる、とても良い

チャンスだと思います。

このような美しい農村風景の中で生活できるのも実習の魅力です。 研修先の農家さんと一緒に記念写真。

食料環境政策学科2年

麻莉子

岩手県立

盛岡第三高等学校卒業

食料環境政策学科

通太郎

専任講師

1

年次の「基礎ゼミ」は、少人数の学生と専任教

員が同じテーブルで会話しながら学んでいくゼミ

ナール形式の授業です。一般の「講義」とは異な

り、あるテーマについて学生から教員に質問を投

げかけたり、学生同士が意見を戦わせながら進行

していくのがこの授業の特徴です。自分の意見を

述べるには勇気がいるし、頭の中を整理することが

必要です。予想外の意見が返ってくることもあり

ますが、ゼミの活動を通して知的交流が生まれ、新

たな友人ができることも珍しくありません。

10

(6)

2

年次

1

年次

カリキュラムの 特 長

農 学 部

4

年 間 の 流 れ

専 門 性 を高 める学 び

段階的に

専門知識を学べるカリキュラム

農学部のカリキュラムと

4

年間の流れ

1

2

年次は、農学全般を幅広く学ぶことができるように、各学

科の基礎科目群と総合科目を並列したカリキュラムを設定。学

科の枠を越えて幅広い知識を得ることで、農学という分野が自

然、社会、人間、あらゆるものの基礎になっているということを、

まずは理解します。

3

年次からは研究室に所属し、各自の専攻科

目を重点的に学んでいきます。単に専門的な知識や技術を習得

するだけでなく、全地球的、全生物的視野に立ってマクロ的に事

象を把握し、対処できる人材の養成を目指します。

総合科目

( 全学科共通 )

専攻科目

幅広い領域をカバーしたカリキュラムで、 農学に関する土台を確実に身につける

2年次から3・4年次にかけて、専攻科目を

関連づけて学習できる履修モデルを準備

外国語科目群 共通科目群

保健・体育科目群

総合科目ゼミナール(サブ・ゼミナール)

基礎科目群

卒論関係科目群 専攻科目群

フィールドサイエンス科目群

講義で得た 知識をより いかすための 体験型教育

1

2

年次

専門分野の 実験・実習に取り組む

少人数の 学生と教員との マンツーマン教育

3

4

年次

研究室に所属し、 卒業研究に取り組む

 自分の興味や将来の希望を見据え、

4

年間の学習目標全体を

考えます。総合科目(共通科目群、外国語科目群、保健・体育

科目群)を中心に

1

年次に指定された専攻科目基礎科目を学び

ます。次第に学科ごとの違いや、自分が専門として何を学ぶべき

かが明らかになってくるでしょう。

 総合科目と専攻科目の基礎科目群に、専攻科目群が加わって

きます。学科の枠を越え、幅広い知識を得ることで、おのずと

農学という分野が、自然・社会・人間のあらゆる基礎と、その上

に繰り広げられた成果によって支えられていることに気づくは

ずです。

 食料環境政策学科は、食料と環境をめぐる問題について総 合的に考究していく文系学科です。1年次は、2年次から学ぶ

専攻科目の土台となる基礎科目を中心に学びます。基礎科目 のなかには食料や環境だけでなく、社会科学全般を学べる科 目も用意されています。特に印象に残っている科目は「政策科 学入門」。この授業では農業にかかわるさまざまな問題を取り 上げ、社会科学的に解決策を考察していきます。日本の農業 問題は現在の状況だけではなく、過去の歴史や国外にも要因 があり、絡み合った構造をしています。ただ知識を習得するだ けではなく、得た知識をいかして問題をどのようにして解決し ていくかを学べるのもこの学科ならではのおもしろさです。

 農学科の2年次は、1年次と比べると作物学や園芸学、動

物行動学や生産システム学など、専門的な授業が徐々に増え きます。それに加えて、多岐にわたる分野の実験授業が多い のも2年次の特徴といっていいでしょう。実験を行うなかで、

それまで頭だけで理解していたことが自分のものとしてしっ かり身に付いていくのを実感できるはずです。また、いろんな 分野の実験を行うことは、自分の進む道の選択肢を増やすこ とにつながります。2年次は基礎を学ぶだけでなく、今後自分

がどのような研究・実験をやりたいか模索する期間ともなる ので、自分と深く向き合い、進路や将来を見据えながら学ぶ ことが大切です。

専門を学ぶ前の

土台づくりの年

実験を通じて知識を

知恵に昇華する

農学科2年

平城

茨城県私立清真学園高等学校卒業

食料環境政策学科1年

大高

有紀子

神奈川県私立相模女子高等学校卒業

11 Agriculture

3

年次

4

年次

 専攻科目を重点的に学ぶ学年です。各自の所属する学科と、

専門とする研究分野(ゼミ・研究室のテーマ)に関係の深い科目

を中心に授業計画を立てます。文献調査や卒業研究など、ゼミ・

研究室に関わる科目や活動も加わるため、とても重要かつ充実し

1

年になります。

 卒論のための研究が中心になります。視野を広げるため、前年

度まで履修していない科目を補うこともできます。進学希望者

は大学院科目の一部を学ぶこともできます。最後の仕上げの年

です。就職・進学の準備をしながら、悔いのない学生生活を送

りましょう。

 3年次になると、自分が本当に興味のあることを深く学ぶた

めの研究活動がスタートします。必修科目や学年共通の実験 授業が中心だった1・2年次とは違い、専門的な講義のなかか

ら自分の研究に合った講義を選択したり、実験計画を自分で 考えて進めたりと、主体的に行動する機会も増えていきます。 授業と研究活動を両立させるのは大変でしたが、限られた時 間をどのように使うか考えて行動するようになり、この1年で

時間の使い方が上手くなったような気がします。時間の使い方 次第では、色々なことに挑戦できる年となるはずです。私の場 合は学業だけでなくサークル活動にも積極的に関わることが でき、とても充実した日々を過ごすことができました。

 皆さんはなぜ理系の道を選んだのでしょう? 私の場合は 高校時代に生物に興味を抱き、もっと深く生命について知り たいと思ったからです。農学部というと真っ先に農業というワ ードが出ますが、実際に農学部で学べることはそれだけでは ありません。入学したらまずは自分の学びたいことをマクロ∼ ミクロの視点で探してみてください。私は現在、植物の持つ免 疫機構を研究しています。生き物相手の実験だけあって、想定 した結果が出ないことも多々ありますが、失敗してもそこから 学べるものがあるし、結果が出るたびに必ず新しい発見があ ります。そういった意味では、学ぶべきことは4年生になった

今も尽きることがないと感じています。

専門分野の

研究活動がスタート

学ぶべきことは

まだまだ尽きない

生命科学科4年

吉見

育哉

東京都私立杉並学院高等学校卒業

農芸化学科3年

内海

佑香

愛知県私立愛知淑徳高等学校卒業

農 学 部 共 通 科 目担 当 教 員

アグリサイエンス論研究室

(理系3学科共通研究室)

フィールド先端農学研究室

(理系3学科共通研究室)

英語農学研究室

(4学科共通研究室)

農学に工学の技術を融合させ た、若い人達にも夢の描ける環 境に優しい21世紀型の作物生

産システムの実現を目指してい ます。

植物の栽培・管理技術を中心 に置いた施設園芸および、植物 工場における園芸作物の高品 質・高収量生産技術について 研究しています。

地球温暖化や気候変動につい て英語で情報を集め、食料生 産・健康・環境等に与える影響 や適応政策について研究し、英 語で発表します。

玉置

雅彦

教授/農学博士

伊藤

専任講師/博士(農学)

善一

McTaggart Iain

准教授/Ph.D.

夢のある農業を

実現しよう 最先端の植物工場技術を習得しよう 農業環境科学や政策を英語で学ぶ

12

(7)

 農学科は、自然と調和を保った高度文明社会を実現させるた

めに、

「食料」と「環境」の分野で地域や国際社会で活躍できる人

材を養成することを使命としています。人類の持続的生存につ

いて俯瞰的・長期的視点から洞察し、農学全般においての問題

点を発見し、それらを解決する能力を身につけられるよう、系統

的かつ幅広いカリキュラムと研究領域を設けているのが本学科の

特長といっていいでしょう。学生は

3

年次より「食糧生産・環境

コース」、または「総合農学コース」のどちらかに所属し、一般教

育で裏づけられた倫理観・世界観をベースに、新農業資源の開

発、水・土地資源をいかした食料の安定生産、農村と都市の環境

保全や緑の保全・創生などに関する専門知識を身につけていく

ことになります。また、本学科の教育プログラムは

JABEE

(日本

技術者教育認定機構)の認定を受けており、卒業生は技術士補

の資格を取得することができます。

農学科

Department of Agriculture

目 指 す 将 来 イメー ジ

国家公務員、

地方公務員

建設、 緑化造園 関連会社 農業・食品

関連会社 一般メーカー

教員、 大学院進学など

教員

からのメッセージ

 農学科のカリキュラムは、食料と環境に関連した多様な科目で構

成されています。

1

2

年次では一般教育科目や基礎科目を、

3

4

年次では専攻科目を体系的に学ぶことで、人類の持続的生存につい

て地球的、多面的な視点から考える能力と知識を身につけることが

できます。さらに、

3

4

年次の

2

年間で履修する「卒論」では、各研

究室の教員とともに自ら設定した課題に取り組むことで、継続して

知識を習得し、問題を解決する能力を身につけることができます。

大学で培ったさまざまな能力をいかして、国際的に活躍されること

を期待しています。

グローバルな

時代に活躍できる

能力を身につける

果樹園芸学研究室

岩﨑

直人

教授

13 !""#"$Agriculture

食 料 生 産と環 境 保 全の分 野で社 会 貢 献を目指す

学 科 主 要 科 目

http: //www.meiji.ac.jp/agri/department/agriculture/cr_no2004.html

詳しくはホームページへ。

※カリキュラムが変更となる場合があります。 ※( )内は単位数。

1

2

3

文献調査・特別研究(卒論)(8)

食糧生産・環境コース:必修  総合農学コース:選択

技術者倫理(2)  英語農学Ⅰ(2) 英語農学Ⅱ(2)  化学実験(1)

動物育種学(2) 動物生産制御学(2) 動物栄養制御学(2) 農業水利学(2)

動物資源機能 利用学(2) 動物環境学(2) 実験動物学(2)

野菜園芸学(2) 花卉園芸学(2) 植物育種学(2) 生産システム学(2) 食用作物学(2) 果樹園芸学(2) 肥料学(2) 植物病理学(2) 応用昆虫学(2 植物線虫学(2)

工芸作物学(2) 植物ウイルス学(2) 植物病害制御学(2) 害虫管理学(2) 線虫制御学(2 有害動物学(2) 園芸植物繁殖学(2) 植物成長制御学(2)

農村計画学(2) 生産気象学(2) 応用水理学(2) 土壌物理学(2) 材料施工学(2 プロジェクト計画法(2)

植物保全生態学(2) 雑草学(2) 環境緑化学(2) 景観園芸学(2) 緑空間設計学(2) 緑地環境学(2) 緑地計画学(2)

生物多様性デザイン学(2) 緑地管理学(2) 都市公園論(2) 緑地工学(2) 自然公園論(2)

科学基礎科目 専門実習Ⅰ(1

専門実習Ⅱ(1)

農場実習(1)  アグリサイエンス論(2) 農場実習(1) フィールド先端農学(2)

秋学期 春学期

秋学期

春学期 春学期 秋学期 春学期 秋学期 春学期 秋学期

秋学期

春学期 春学期 秋学期

秋学期 春学期

秋学期 春学期

農学基礎科目

秋学期 春学期

数学概論(2 地学概論(2) 地学実験(1) ICTエレメンタリー(2) ICTベーシックⅠ(2

化学概論(2 物理学概論(2) ICTベーシックⅡ(2)

農学基礎実験(1 基礎生物統計学(2) ICT統計解析Ⅰ(2) ICTデータベースⅠ(2) 分子生物学(2

農学基礎実験(1 応用生物統計学(2) 遺伝学(2) 図学(2) 生化学(2) 土壌学(2) ICT統計解析Ⅱ(2) ICTデータベースⅡ(2 基礎植物育種学(2)

栽培学入門(2 動物生理学入門(2)

導入科目

秋学期 春学期

基礎動物生産学(2 生産環境学入門(2) 緑地学入門(2)

科学基礎科目 農学基礎科目

物理学実験(1) 植物遺伝資源学(2)緑地植物植栽学(2)

資源植物学(2) 動物資源繁殖学(2) 熱帯農学(2)

動物感染症学(2) 植物防疫論(2)

応用力学(2) 構造力学(2)測量学Ⅱ(2) 測量実習Ⅱ(1)

食糧生産関係 環境関係

食糧生産関係 環境関係

基礎科目群 専攻科目群

フィールドサイエンス科目群

基礎科目群

秋学期 春学期

動物保全生態学(2) 農学実験Ⅲ(1) 環境デザイン学(2)

農学実験Ⅰ(1)  農学実験Ⅴ(1)

農地工学(2) 作物学概論(2) 動物生産学(2) 植物保護学概論(2)

農学実験Ⅱ(1) 生産システム学概論(2) 動物行動学(2)

農学実験Ⅵ(1) 園芸学概論(2) 水理学(2)

環境気象学(2) 農学実験Ⅳ(1) 土質力学(2) 専攻科目群(基幹科目)

専攻科目群(分野別科目)

基礎科目群

専攻科目群(分野別科目)

卒論関係科目群

秋学期

春学期 春学期 秋学期

3

-

4

植物生理生態学(2) 動物遺伝資源学(2) 植物分類・形態学(2) 遺伝子工学(2) 測量学Ⅰ(2)     測量実習Ⅰ(1

14

(8)

農学科

Department of Agriculture

時間割の例

1

年次)

上段:春学期、下段:秋学期

月 火 水 木 金 土

1 生物学基礎 科学英語 栽培学入門 ­ 基礎生物統計学 スペイン語Ⅰa

スペイン語Ⅰb

2 英語Ⅰa スポーツ実習Ⅰ 緑地学概論 心理学A スペイン語Ⅱa

土壌学 英語Ⅰb アグリサイエンス論 心理学B スペイン語Ⅱb

3 農場実習 地学実験 農業経済初歩概説 ­

農学基礎実験 英語III 基礎生化学 フィールド先端農学

4 農場実習 地学実験 日本国憲法 ICTベーシックⅠ ­ ­

農学基礎実験 健康科学

5 ­

共通総合講座Ⅰ

(キャリア形成Ⅰ) ­ ­ ­

図学

1

年次

2

年次

緑地計画学

授業

REPORT

授業

REPORT

生産システム学概論

 農学部というと、農業や生命科学などをイメージする人が多 いと思いますが、農学には「造園学」という緑の環境を考える学 問分野も存在します。特に近年は、震災からの復興計画やオリ ンピック関連の事業が増え、社会的な要請も高まっています。 緑の空間の成り立ちを知り、計

画・設計方法を学んで、これか らのまちづくりや都市・農村の 再生に貢献できるのがこの授業 の魅力です。

 農業は、農産物を栽培・成育することだけでなく、それを取 り巻くさまざまな条件も考慮しながら、産業として成り立たせ なければなりません。そのためには今の農業の置かれている 状態を知り、今後の研究や目標を考える必要があります。本授 業では、農業に関わる話題か

ら、現在そしてこれからの農業 のあり方について考えます。

 最初に身の回りの公園や緑道に使 われているデザインのルーツとなった 伝統的庭園意匠について学び、後半は 景観計画や動線計画などを具体的に 学びます。造園業界に進まない人でも 地域に貢献できる学びを目指します。

 これまで農業にほとんど関わりのな かった学生に、現在の農業および生産 システムの状況が理解できるように分 かりやすく説明します。将来への基礎 知識として知っておいて欲しいことを 中心に授業を展開します。

担当教員より

菅野

博貢

准教授

担当教員より

池田

准教授

農 学 科 の

4

年 間 の 学 び

 農学科の

1

年次は、農学の基礎を幅広く学びます。生物学だけ

でなく、化学、経済、統計、健康、デザインなど多くの視点から農

学を学ぶなかで、それまで漠然としていた「農学」に対するイメー

ジが具体化され、興味の幅が広がっていきます。また学ぶにつれて

科目同士の関連性がわかるようになっていくのにも喜びを感じま

した。さまざまな講義を受けながら、まずは自分のやりたいことを

探してみましょう。

学びたいことを

じっくり探す

緑の環境を知り、デザインする

農業の現状と解決にむけて

農学科1年

川角

由佳

東京都私立頌栄女子学院高等学校卒業

時間割の例

2

年次)

上段:春学期、下段:秋学期

月 火 水 木 金 土

1 生物学基礎 資源植物学 植物遺伝資源学 英語Ⅱa ­

緑地植物植栽学 英語Ⅱb

2 植物分類・形態学植物防疫論 基礎植物育種学 熱帯農学 動物保全生態学 ­

園芸学概論 動物行動学 植物保護学概論

3 農学実験Ⅰ ­ 農学実験Ⅲ基礎遺伝子工学スポーツ実習Ⅱ ­

農学実験Ⅳ 生産システム学概論

4 農学実験Ⅰ ­ 農学実験Ⅲ 植物生理生態学

共通総合講座Ⅰ

(明治大学の歴史) ­

農学実験Ⅳ 数学概論

5 ­ ­ ­ ­ ­ ­

2

年次になると、講義の内容が

1

年次と比べると、より深く専門

的になっていきます。実験・実習の授業も増え、さまざまな分野

の学問を学ぶなかで、自分が何に興味があるのかがわかってくると

同時に、将来どんな分野に進みたいかも徐々に明確になってきま

す。自分が本当にやりたいことを見つけるためには、あらゆる分野

の講義・実験に本気で取り組む姿勢が大切になると思っておいて

ください。

より深く、

専門的な講義へ

農学科2年

川崎

幹人

東京都立狛江高等学校卒業

15 %&'(()(*Agriculture

時間割の例

3

年次)

上段:春学期、下段:秋学期、中段:通年

月 火 水 木 金 土

1 ­ ­ 野菜園芸学 微気象学 ­ ­

園芸植物繁殖学 植物成長制御学

2 植物線虫学 応用昆虫学 生産気象学 肥料学 果樹園芸学 ­

栽培環境施設学

3 ­ 食用作物学

ゼミ

­ 生産システム学 ­ 工芸作物学 農業政策論特講

4 ­ ­ 植物病理学 ­

環境衛生学

5 技術者倫理 共通総合講座 ­ ­

(キャリア形成Ⅰ) (キャリア形成共通総合講座ⅡⅡ)

月 火 水 木 金 土

1 生物学基礎

卒業研究 卒業研究

卒業研究

卒業研究 卒業研究 卒業研究

2 卒業研究

3 ゼミ ゼミ

4

卒業研究

卒業研究

5 数学概論

卒業研究

時間割の例

4

年次)

上段:春学期、下段:秋学期、中段:通年

3

年次

4

年次

動物生産学研究室

研究室

REPORT

「動物生産学研究室」では、農業動物である母豚の繁殖成績 と伴侶動物である犬の病気をテーマに、科学的なアプローチか ら動物をいかに育てていけばいいのかを研究しています。こう した研究は農業現場と獣医臨床現場の両方で役立っています。 時には研究室を離れて、大規模

農場へ野外実験に出かけること もあります。

 最近の卒論は「農場における母豚の 生涯繁殖成績の12年間の推移」、「イヌ

の肥満関連疾 病とコレステロール濃 度」。卒論研究のなかで科学的アプロ ーチを学ぶとともに、数字やデータベー スに強くなることを目指しています。

担当教員より

纐纈

雄三

教授

3

年次からは、自分の学びたい分野の研究室に所属し、授業を通

して基礎を身につけながら、研究に没頭する日々が続きます。研

究室では各自それぞれが目標を持って研究を行うことになります

が、充実した研究生活を送るためには、自ら進んで学ぶ姿勢がとて

も大切になってきます。頼れる先輩や同じ志を持つ仲間たちから

刺激や影響を受けつつ、互いに切磋琢磨していくなかで、自分自

身が大きく成長していくのを実感できるはずです。

4

年次は研究室の活動が中心になります。3年次から継続して

きた研究をいよいよ卒業論文としてまとめていきます。卒業論文

を書く際には、実験などで結果を出すだけではなく、結果から何が

わかるか、という考察が大切になっていきます。これまでの3年

間の授業で学んできた基礎知識が、考察する上では必ず助けになり

ます。大学生活の集大成としての卒業論文を完成させた後に感じ

る達成感は、未来を生きる力につながるはずです。

研究と授業の

両立を目指す

大学生活の

ラストスパート

動物について考える楽しさ

農学科3年

堀部

友香

東京都私立大妻中野高等学校卒業

農学科4年

水野

凌作

神奈川県立松陽高等学校卒業

野菜園芸学研究室

研究室

REPORT

「野菜園芸学研究室」では、野菜類全般を研究対象とし、安定 生産技術や省力栽培技術の確立、新作型開発、新品種育成、 野菜の品質評価や鮮度保持技術の確立など、生産現場を意識 した研究を展開しています。産官学連携のネットワークを基に、 わが国の農業が直面している野

菜生産の効率化、省力化および 低コスト化や野菜の高品質化お よび高機能性を追求しながら 研究開発を進めています。

 アスパラガスやトマト、ニンジン、地 域在来野菜など、研究対象となる野菜 は学生自らが選んで栽培します。生産 現場にできるだけ出向き、実際栽培に おける野菜生産の問題点を自らが把握 し、解決する能力を身につけます。

担当教員より

元木

准教授

生産現場に直結する技術開発

16

参照

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